オヤジスキーどもの穴(連載小説用ブログ)
ゆずかほるの連載小説掲載用ページ。ここに掲載する小説には男性同士の恋愛および性描写が含まれますので、18歳未満の方・BL・やおい・同性愛等に不快感を抱かれる方は今すぐ退散してください。


プロフィール

ユズカホル

Author:ユズカホル
サークル名:BUCK÷STYLE/自称スケベビッチ・オヤジスキー。中学生の頃には既に自他共に認めるオヤジ好きを確立。よって小説の登場人物は平均年齢高め。ジャンルはハードボイルド系JUNE。ちょっと後ろ暗い感じのする小説を書くのが好み。
【イベント参加のお知らせ】
GOOD COMIC CITY 15 への参加が決定しました☆
08年8月30日(土)東京ビッグサイト
配置は東6ホール・タ・15aです。
立派な新刊はありませんが、コピー本だけは持参しようと頑張って執筆してます!内容はヒゲオヤジシリーズの番外編かな?お楽しみに〜v



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1 葬列(2/2) 【Weiβ und Schwarz】
連載小説3 『Weiβ und Schwarz』
第1章 葬列(2/2)

お読みになる方は、下の read more をクリックしてください。

 アルフォンス=アンハルトは、サイドスタンドのほのかな光の中にある写真を見詰めた。ローズウッドの木枠に納められた、一枚の写真。様々な想いが胸中に渦巻き、彼は、熱い塊が心臓を押しつぶすかのような感覚に陥った。
「・・・・ハインリヒ・・・・」
 ついにアルフォンス=アンハルトはローズウッドの写真立てを掻き抱き、嗚咽を漏らし始めた。
「ハインリヒ・・・・ハインリヒ・・・・何故おまえは、これからというときに・・・・」
 熱い涙が、アルフォンス=アンハルトの頬を伝っては流れ落ちた。
「何もかも、これからだったではないか。これからを、二人で創ってゆこうと語ったのは、貴方ではないか・・・・!」
 喪失感と、置き去りにされたという感覚が、アルフォンス=アンハルトの心臓を握り潰さんとしていた。あまりの苦しさに、彼は嗚咽に震える喉で、大きく息を吸い込んだ。
 そのときだった。寝室の扉の方から小さな音がした。
 アルフォンス=アンハルトは、はっと顔を上げて、左の掌で顔を拭った。
 扉が僅かに開いて、絨毯の上に光の筋が描かれた。光が差したのは一瞬のことで、扉が閉じられると、寝室は再び淡いオレンジ色の光を湛えた。
 絨毯を踏むかすかな音は、アルフォンス=アンハルトの傍らで止まった。

 足音の主は、黒髪の青年だった。彼はベッドサイドで膝を折った。
「・・・・まだ起きていらしたんですか」
 アルフォンス=アンハルトの唇がかすかに動いて、彼の名を呼んだ。彼は小さく頷いて、アルフォンス=アンハルトの手を取った。そして、その大きな手に自分の頬を優しく押し当てた。
「おやすみになってください。眠れば、悲しみは感じないから」
 青年の優しいテノールの響に、アルフォンス=アンハルトは胸が潰れるほどの激情が幾分か和らいでいくのを感じた。
「心配してくれるのだね。優しい子だ・・・・」
 黒髪の青年は顔を上げて、アルフォンス=アンハルトの灰色の瞳を見詰めた。
「僕が傍にいます。だから・・・・もう泣かないでください」
 言った青年自ら、その目に一杯の涙を浮かべていた。
 アルフォンス=アンハルトは、青年の黒髪をそっと撫でた。悲しみとは全く別な感情が、彼の心にじわりと広がっていく。
 そうなのだ。
 この青年がいれば。
 この青年がいれば、自分はまだやって行ける。
 アルフォンス=アンハルトは、かの青年に一筋の光明を見出していた。
「葬儀に連れて行ってやれなくて・・・・すまなかった」
 青年は俯いたまま、否と首を振った。涙の雫が、ぽたりと絨毯に落ちた。

 アルフォンス=アンハルトは青年の右手を握りなおした。薬指につけた金の指輪。ユリの透かし模様の入った繊細なデザインのそれを、アルフォンス=アンハルトは親指の腹でそっとなぞった。
「決心は・・・・ついたかね」
 青年はくすんと鼻を鳴らしてから、小さく頭を動かして否と言った。
「すみません。この期に及んで、まだ・・・・もう少しだけ僕に時間をください。もう少しだけ・・・・」
 アルフォンス=アンハルトは小さく頷いた。彼は左手を伸ばし、青年の頬を包み込むように触れると、親指の腹でそっと青年の涙を拭ってやった。

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連載小説『Weiβ und Schwarz』 2話目を掲載しました

連載小説『Weiβ und Schwarz』の2話目を掲載しました。 まだまだ序章です。 お話はこれからですよw (このページではなく、小説掲載専用ブ...
ゆずぶろ【2008/07/08 18:59】





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